コンディショニングとお腹の関係 〜ケアしにくいお腹の硬さ

GWも終盤でまったりモードに突入の方も多い頃でしょうか(^^)

 

本日は麻酔科医の先生に伺ったお話で大変興味深いことがありましたので、
この場をお借りして皆様にシェアさせていただきますね。

記事の内容については筆者の責任において記載させていただいておりますが、
内容についての間違いなどありましたらご指摘いただければ幸いです。
(お問い合わせはこちら)

 

お話をさせていただく機会の中で、

「自分の治療方針の中の一つで、
お腹の硬さを緩和させることを大切にしているんです。
筋肉が緩みやすくなったり、眠りが深くなったり、
脳の疲労や不眠が解消しやすくなったりと、
状態が整いやすいことが多い気がしていて。」

 

とお伝えしたところ、

『現場の話なのでエビデンスも何も確証はないのだけれど、
開腹手術で腸を持ち上げた時に
血圧がストンと下がってしまうことがあるんですよね。
腸間膜や腸内にある血管を弛緩させる物質が刺激されて出てしまうのようですが、
もしかしたら何かそれと関係があるのかな、、、。』

とのこと。

 

このお話から少し調べたら、
腸間膜牽引症候群という重篤な症状だったのですが、

そこから腸の内皮細胞などで作られている、

プロスタグランジンI2(PGI2)・・・血管の拡張と血栓を防ぐ
プロスタグランジンE2(PGE2)・・・抗炎症物質

という物質にたどり着きました。(詳細はこちらからお借り →◼︎

 

要約すると、
・腸の内皮細胞から血管(血管平滑筋)を弛緩させる物質(PGI2)が分泌されている
・腸内には炎症を抑制する物質(PGE2)が存在し、
 炎症時には炎症の抑制システムが破綻している。
  (一緒に炎症を促進するヒスタミンも分泌)

ということ。

両者とも主に腸での免疫系に関わる物質のようですので、
それを全身に当てはめるのは拡大解釈になってしまうかもしれませんが、

血管を弛緩させる物質(PGI2)は、
筋肉の過度な収縮を和らげることに関わっていることと、
炎症を抑制する物質(PGE2)は全身の炎症も抑制している可能性が考えられます。

 

怖いのはインドメタシンなどの鎮痛抗炎症剤はこのPGE2の分泌を抑制する働きがあり、
ラットでの実験では腸炎などの発症を引き起こす例も報告されているとのことです。

仮説ではありますが、
炎症を抑える働きのPGE2が抑制され腸の炎症を抑制する働きが弱まるということは、
身体全体も同じ様に炎症を起こしやすい状態になることも考られます。
(今後追記がありましたらご報告します)

 

全身で炎症が起こりやすくなれば、

・筋肉や関節の損傷や痛み
・精神不安定や鬱症状
・アレルギーや皮膚トラブルなどの増悪
・感染症などからの症状の過度な悪化
など

が起こりやすくなるかもしれません。

 

腸では他にもEC細胞(親和クロム細胞)といわれる細胞で、
セロトニンと言われる、
・精神の安定
・痛みの抑制
・運動や姿勢の制御
・リラックス
などに
影響を与えるホルモンが産生されていることが知られています。
(脳と腸それぞれで産生されるセロトニンの関係については今回は割愛します(^^))

 

また、腸内環境の観点からも、
暖かい環境の方が善玉菌が育成しやすいことがわかっています。
四肢や体幹はのケアはもちろん、
お腹の硬さや便の状態にもしっかりと対応しておくことで、
スポーツはもちろん、美容面やお仕事においても、

①腸や内臓器官への血流を促進

→②腸粘膜の血流促進と代謝アップ、肥厚化

→③セロトニンやPGE2の分泌バランスが安定

→④痛みが少なく、体も心も疲れにくい良好なパフォーマンスの維持

に繋がるのではないでしょうか。

 

 

簡単なお腹の硬さのチェックは、
左右の肋骨に両手を添えて、
4本の指でみぞおちからお臍に向けてのタテのラインを押していくことや、
お通じの状態(便秘や下痢)でなどでもチェックできます。

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張ったような硬さや、ウッとなるような痛み、
全体は柔らかいけれど奥の方に硬さがあるなど様々な状態がみられます。

 

ご自分でできる簡単なケアとしては、

・お腹や足を温める(ハラマキ・カイロ・温泉・冷たい飲食物を避ける、など)

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・頸や肩、背中の筋肉を緩める(ストレッチやマッサージ)
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・呼吸を意識的に深く行う
・朝日を浴びる
深呼吸

・定期的に適度な有酸素運動を行う

 

などが考えられます。

あまりこの部分に意識が行くことは少ないため、
まず意識をするだけでも変化が生まれます。
調子が良い時はセルフケアでも十分かと思いますが、
疲れがたまったり不調の時にはなかなか自分でのケアも難しいのが実情です。

 

そんな体の調子を整えたい際や
大会や大切なイベントの前後はもちろん、
なかなかよくならない不調をお抱えの際には
しっかりと今の状態に適したアドバイスと
心地のよい施術でサポートさせていただきますので
ぜひお越し下さいね。

 

長文にお付き合いくださりありがとうございました!

 

参考URL
腸間膜牽引症候群への対応
慶應義塾:腸における炎症を抑える新しいメカニズムを発見
プロスタサイクリン(PGI2)の基礎